PSP VintageWarmer2はボカロ曲に要る?|マスターの温かさをOzoneとChromaGlowで足しているボカロPが調べてみた

本記事はアフィリエイトプログラム(Plugin Boutique 等)を利用しています。リンク経由の購入で売上の一部が当サイトに還元されますが、価格は変わりません。

 

PSP VintageWarmer2 は、名前も、作っている PSP という会社も知りませんでした。

調べてみると、最初の VintageWarmer が出たのは2002年で、20年以上続いているシリーズです。

 

それでも、調べ終えた私の答えは、¥25,970なら買わないです。

コンプ・リミッターとアナログの温かさを、1つでまとめて手に入れたい人には、選ぶ意味があると思います。

 

PSP VintageWarmer2 を Plugin Boutique で見る →

 

Plugin Boutique の PSP VintageWarmer2 の製品ページ(2026年10月31日時点で¥25,970)

 

どんな製品か:テープのような温かさが付く、コンプとリミッターのセット

VintageWarmer2 は、ポーランドの PSP Audioware が作っている、アナログ機材風のコンプレッサー兼リミッターです。

音の大きいところを抑えてまとまりを出しつつ、テープで録ったときのような、少し丸くて厚みのある響き(いわゆる「温かさ」)を足せます。

 

Plugin Boutique の説明では、やさしくかけるコンプから、音の天井をきっちり決めるブリックウォールのリミッターまで、1台でこなせるとされています。

ミックスでもマスタリングでも使える道具、という位置づけです。

 

PSP VintageWarmer2 の画面。上に左右の VU メーター、中央に大きな Drive のつまみ、右に低域・高域の Adjust と Freq、下に Ceiling・Brick Wall・Mix・Output(PSP 公式の画像)

 

画面の主なつまみは、次のとおりです。

  • Drive:かける強さ
  • Ceiling と Brick Wall:音の天井の高さと、天井で止めるかどうか
  • Low と High の Adjust・Freq:低域と高域の量と、その境目の周波数
  • Mix:かけた音と元の音を混ぜる割合
  • Single と Multi:全体を1つで処理するか、低・中・高に分けて処理するかの切り替え

 

上の2つの針は、昔からスタジオで使われてきた VU メーターで、PPM という別の表示にも切り替えられます。

FAT というスイッチを入れると、内部で2倍の細かさで処理して、よりアナログらしい音にするそうです。

 

軽い版の MicroWarmer も入っている

VintageWarmer2 を買うと、実は3つのプラグインが入っています。

本体の VintageWarmer2 と、初代の流れをくむ VintageWarmer(LE)、そして つまみを減らした軽い版の MicroWarmer です。

 

PSP MicroWarmer の画面。VintageWarmer2 に入っている、つまみを減らした1バンドの軽い版(PSP 公式の画像)

 

PSP は、マスターやバスには VintageWarmer2 を、1本1本のトラックには LE か MicroWarmer を使うよう勧めています。

MicroWarmer は処理が軽く、遅れも少ないので、トラックごとにたくさん挿す使い方に向いています。

 

Mac では AU にも対応していて、Logic Pro で使えます。

PSP 公式には30日間の体験版があり、iLok のアカウントがあれば、専用の USB キーがなくても試せます。

 

公式の動画を見た感想:見た目がかなり古く、欲しいとは思わなかった

公式の紹介動画を見て最初に感じたのは、デザインがかなり古いということでした。

少し古そうに見えすぎる、と感じました。

 

 

機能の面では、できることはそろっています。

リミッターなのでコンプのようにも使えますし、Ceiling で音の天井も決められます。

 

ただ、リミッターとしてきちんと働くことは分かっても、特に欲しいとは思いませんでした。

 

見た目は古くても、長く選ばれてきたプラグイン

とはいえ、古い見た目のまま売れ続けているのには、理由もありそうです。

PSP 公式の画像には、海外の音楽ソフトのサイト KVR Audio の読者投票(2022年)で、ダイナミクス系の部門に選ばれたマークが入っています。

 

PSP VintageWarmer2 の画面に、KVR Audio の読者投票 2022 の Favorite Dynamics の受賞マークが重なった画像(PSP 公式の画像)

 

Plugin Boutique でも、518件の評価で星4.7がついています(2026年10月31日時点)。

使い込んでいる人からの評価は、今も高い製品です。

 

マスターの温かさは、Ozone の Vintage Tape と ChromaGlow で足りている

私がマスターに温かさを足すときは、iZotope Ozone の中にある Vintage Tape を使っています。

テープで録ったような丸みを足すモジュールで、マスターの仕上げに挿しています。

 

iZotope Ozone の Vintage Tape モジュール。Speed、Input Drive、Bias、Harmonics、Low Emphasis、High Emphasis のつまみが並ぶ

 

それでも足りず、もっと温かさを足したいときは、Logic Pro に最初から入っている ChromaGlow を使います。

Logic Pro に入っているので、追加のお金はかかりません。

 

Logic Pro の ChromaGlow の画面。Model は Modern Tube、Style は Colorful

 

アナログの温かさそのものは欲しいと思っています。

でも、それを足す道具が VintageWarmer2 である必要はない、というのが私の考えです。

 

ChromaGlow の設定や挿す場所は、ChromaGlow の使い方の記事に書きました。

 

 

Ozone の中身は、モジュールごとにこちらで見ています。

 

iZotope Ozone Advanced、結局どのモジュールを使っているか全部書き出してみた

 

ボカロ曲のマスターにアナログ風の色は合う、ただ選ぶ理由が見つからない

ボカロ曲のマスターに、アナログ風の色を足すのは好きです。

ただ、ほかにもっと安くて優秀なプラグインがあるので、わざわざ VintageWarmer2 を選ぶことはないと思います。

 

¥25,970 という値段も、私には高く感じます。

 

それに、私はリミッターを必要としていません。

マスターの音圧は、Ozone の Maximizer で上げています。

 

Logic Pro の Stereo Out に挿した Ozone の Maximizer。IRC 4 Modern、Gain +7.8dB、Output Level -1.00

 

マキシマイザーをすでに持っているなら、あとは温かさを入れるアナログ系のプラグインだけあれば十分です。

VintageWarmer2 の「リミッターと温かさが1つになっている」強みが、私の環境では生きにくいのです。

 

リミッターやマキシマイザーの選び方は、リミッターの比べの記事にまとめています。

 

向くのは、リミッターと温かさを一度に手に入れたい人

逆に、まだリミッターを持っていない人には、VintageWarmer2 は選択肢になります。

コンプ・リミッターが欲しくて、さらにアナログ風の温かさも欲しいなら、1つで両方がそろう一石二鳥です。

 

30日間の体験版があるので、買う前に自分の曲で試せます。

 

ドラムやベースの太さを足すのが目的なら、同じ「温かさ」でもSoftube の Overstayer M-A-S の記事のような別の道具もあります。

 

過去のセール

Plugin Boutique では、過去に半額まで下がったことがあります。

  • 2025年6月:Plugin Boutique で £64.99(通常 £130・50%オフ・6月22日まで)(出典:The Beat Community)

 

まとめ:私は買わない、リミッターも欲しい人なら候補

VintageWarmer2 は、2002年から続く PSP のコンプ・リミッターで、テープのような温かさも一緒に足せるプラグインです。

見た目はかなり古く、私はマスターの温かさを Ozone の Vintage Tape と ChromaGlow で足りているので、¥25,970なら買いません。

 

それでも、リミッターをまだ持っていなくて、温かさもまとめて欲しい人には、1本で済む分だけ意味があります。

体験版で、自分の曲に合うかを確かめてから決めてください。

 

コンプ・リミッターとアナログの温かさを、1つで済ませたい人に。

PSP VintageWarmer2 を Plugin Boutique で見る →

 

マキシマイザーとテープの温かさを、マスターでまとめて扱いたい人に。

iZotope Ozone 12 を Plugin Boutique で見る →

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。