UJAM Usynth PIXELレビュー|チップチューンだけではなくてポップスの「キラキラ」に使っている話

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UJAMのUsynth PIXELは、ファミコンやスーファミ世代の「ピコピコ」した音が出るシンセです。

正直に言うと、私はチップチューン全開の曲は作っていません。

理由としては、そこまで音が豊富ではないと感じております。

 

それでも、UJAMをひととおり買った中で、前回の記事に書いたとおり、今でもプロジェクトで開くのはPIXELのほうです。

チップチューン曲を作らない自分が、なぜこれを手放さないのか。

今回はPIXELだけを掘り下げます。

 

Usynth PIXELはどういうプラグインか

PIXELは、Sequencer・Synthesizer・Finisherの3パートで音を組み立てるシンセです。

基本的な音はSynthesizerですね。

Usynth PIXELの全体画面。左からSequencer・Synthesizer・Finisherの3パート構成

 

左のSequencerでアルペジオやコードのパターンを選び、真ん中のSynthesizerで音色そのものを選び、右のFinisherでエフェクトをかけます。

3つとも独立したプリセットになっていて、それぞれを左右の矢印で切り替えるだけで音が変わります。

 

Synthesizerのプリセットは、カテゴリ別にかなり細かく分かれています。

Usynth PIXELのSynthesizerパートのカテゴリ一覧。Basses/Chords/Melodies/Orchestral/Instruments/Arcade/Hits/Arpeggios/Tuned FX/FX & Drumsに分かれている

 

Basses、Chords、Melodies、Orchestral、Instruments、Arcade、Hits、Arpeggios、Tuned FX、FX & Drums。

数だけ見るとかなり網羅的で、「ピコピコ系」以外にもそれっぽい音が用意されています。

 

実際に鳴らすときは、この一覧からプリセットを選ぶだけです。

Usynth PIXELのプリセットブラウザ。PIXEL「Retro Gaming Adventures」のInsert Coin(Arcadeカテゴリ)を選択した状態

 

上の画面は「Insert Coin」というArcadeカテゴリのプリセットです。

名前のとおり、ゲームのコイン音そのままの、短くて分かりやすい効果音が出ます。

 

実際の使いどころは2つ

そのまま、ピコピコ系の曲

ひとつは、そのままの用途です。8bit・チップチューン寄りの曲を作るなら、PIXELだけでベース、コード、メロディ、効果音までひととおり揃います。

 

自分はここをメインにはしていませんが、サビ前の一瞬だけゲーム的な効果音を挟みたいときなど、Arcadeカテゴリの短いプリセットはそのまま使えて便利です。

 

ポップスに足す「キラキラ」の装飾

もうひとつが、私の主な使いどころです。

ポップスの曲の中に、ゲーム音楽っぽいキラキラした装飾を一箇所だけ足したいときにPIXELを開きます。

 

たとえば、こんな感じです。

Logic Proのプロジェクト画面。チェロ・シンセ・Stringsのトラックの中に、PIXELのコードリージョンを差し込んでいる例

 

Strings系のトラックに混ざって、「シンセ」のトラックに短いコードのリージョンが、2箇所だけ置かれているのが分かると思います。

曲全体をPIXELで作るのではなく、生楽器主体のアレンジの中に、装飾として一部だけ挟み込む使い方です。

 

狙った質感がプリセット一発で出るので、この用途では速いです。

曲を止めてまでシンセを作り込む時間がないときに助かります。

 

こういう感じの音作りのアプローチは、UJAM公式の動画でもなんとなくは紹介されています。

 

正直な不満:結局いつも同じ音になる

PIXELのプリセット数自体は、さっきの一覧のとおり多いです。

ただ、私の用途(ポップスに足すキラキラした装飾)にちょうどはまるものは、実はそんなに多くありません。

 

Arcadeカテゴリの短い効果音、Tuned FXのきらびやかな単音あたりを行き来しているうちに、結局いつも同じプリセットを選んでしまいます。

一度気に入った質感を見つけると、そこから抜け出しにくいタイプのプラグインだと思います。

音の作り込みがそこまでできないので、基本はプリセットを使う感じだとは思います。

 

Pigmentsとの使い分け

PIXELは、先ほども言いましたが、内部を作り込むタイプのシンセではありません。

Finisherのエフェクトチェインだけは細かく選べて、コンプやフィルター、EQなどを並べ替えられます。

Usynth PIXELのFinisherセクション。エフェクトの種類選択メニューとAttack・Bass・Lo Mids・Hi Midなどのノブ

 

リバーブの空間タイプも、Small・Room・Chapel・Plate・Hallとかなり細かく用意されています。

Finisherのリバーブ空間選択メニュー。Small/Room/Chapel/Plate/Hallなど

 

ただ、正直に言うと、ここを自分でいじって音を作り込むのは私には難しかったです。

エンベロープやフィルターを触ってはみるものの、狙ったところに行き着きません。

結局、用意されたプリセットの組み合わせに頼ることになります。

 

音を根本から作り込みたいときはPigments、「すぐにこの質感が欲しい」ときはPIXEL、というのが私の中の使い分けです。

 

これから買うなら

PIXELは単体でもセールで大きく値下がりします。

UJAM全体のセールの動きはプラグインのセールは待つべき?にまとめています。

 

チップチューン曲を主戦場にする人はもちろん、私のように「ポップスにゲーム音楽っぽい装飾を一箇所だけ足したい」という人にも向いています。

逆に、シンセの中身を自分で作り込みたい人は、PixelよりPigmentsのようなシンセを選んだほうが満足度は高いと思います。

 

UJAM全体の使い分け(Virtual GuitaristやGroovemate ONEなど、他の製品との比較)は、こちらにまとめています。

UJAMはどれを買えばいい? ギター・ピアノ・ドラムを一通り買ったボカロPの正直な使い分け

 

Usynth PIXELをPlugin Boutiqueで見る →

 

まとめ

  • Usynth PIXELは、チップチューン曲そのものにも、ポップスに足す「キラキラ」の装飾にも使えるシンセ。私は後者がメインの使いどころ。
  • プリセットは網羅的だが、装飾用にはまるものは意外と少なく、結局いつも同じ音を選んでしまう。
  • 音を根本から作り込みたいならPigments、「すぐにこの質感が欲しい」ならPIXEL、という使い分け。

 

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気になっている他のチップチューン系プラグイン

ピコピコ系は人気が高いジャンルで、探せばかなり多くのプラグインが出てきます。

Super Audio Cart 2や、PLOGUE『chipsounds』あたりは特に気になっています。

 

Super Audio Cart 2は、Impact Soundworksによるレトロゲーム機のサンプルを網羅した、かなり本格的なコレクションです。

 

chipsoundsは、Plogueの老舗8bitシンセです。実機のチップそのものをモデリングしていて、より合成寄りのアプローチだと思います。

 

もうちょっと価格が安い8bit系シンセだと、AudioThingのminiBitもありますね。

miniBitをPlugin Boutiqueで見る →

 

私も、もうちょっと資金に余裕があれば、チップチューン系もこのあたりから集めたいですね。

まずは、手元にあるPIXELを使い倒すところからです。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。