Hollywood Scoring Toolsは買い?Opusを持つボカロPが、いつもの「弦・コーラス・金管」から抜け出す道具として調べてみた

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ストリングスを入れて、コーラスを入れて、たまに金管、あとはパーカッション。

木管はほとんど使いません。

 

私のボカロ曲のオーケストラは、だいたいこのような形で固まっています。

EastWest が2026年10月29日に出した Hollywood Scoring Tools を調べて、この枠から抜け出す道具になりそうだと感じました。

 

EastWest Hollywood Scoring Tools を Plugin Boutique で見る →

 

Hollywood Scoring Toolsは、出来合いの「スコア」を選んで鳴らす音源

Hollywood Scoring Tools は、映画音楽のような伴奏を、和音を押さえるだけで鳴らせるオーケストラ音源です。

1つ1つの楽器を並べて打ち込むのではなく、作曲家が組んだ「スコア」を選んで、鍵盤を押さえると全部の楽器が一緒に動き出します。

 

EastWest Hollywood Scoring Tools(EastWest 公式より)

 

公式によると、スコアは320以上、その中のアレンジは1,300以上あります。

楽器は160以上で、オーケストラ・シンセ・バンド・世界の民族楽器・合唱とパーカッションの5つに分かれています。

 

動く場所は、EastWest の Opus というソフトの中です。

Opus 1.6.6 以上で動き、Mac は Apple シリコンにもそのまま対応しています(EastWest 公式)。

 

 

動画を見て、劇伴好きとしてはかなり惹かれた

私はシネマティックな音楽や劇伴が好きなので、公式の動画を見た感想は「とてつもなくいい」でした。

音の質も好みで、ハリウッド映画で本当に使われていそうな鳴り方をしています。

 

楽器の数も多いので、触っているだけで普通に面白そうです。

正直、出たこと自体を知らなかったのですが、使ってみたい一品だと思いました。

 

ジャンルとスタイルからスコアを探し、楽器を入れ替えて、パターンを動かす

画面は、FIND・SHAPE・PLAY の3つに分かれています。

 

Hollywood Scoring Tools の FIND の画面(ジャンル・スタイル・スコアの一覧。EastWest 公式より)

 

FIND では、Action・Fantasy・Horror などの14のジャンルと、Tension・Emotional などの12のスタイルを組み合わせて、スコアを絞り込みます。

スコアごとに、「低めの音域で弾く」「低い音を伸ばしたまま半音を足す」といった弾き方のメモが付いているのも親切です。

 

SHAPE では、1つのスコアに入っている最大10個の楽器を入れ替えられます。

 

Hollywood Scoring Tools の SHAPE の画面(楽器の枠ごとに音量の上限と下限・オクターブ・リバーブ。EastWest 公式より)

 

枠ごとに音量の上限と下限を決めておくと、モジュレーションホイールを動かすだけで、静かな場面から全員で鳴らす場面まで持っていけます。

奏法は楽器を選び直すだけで変わるので、キースイッチを探す手間もありません。

 

PLAY では、枠ごとのパターン(どのタイミングで、どの強さで鳴らすか)を書き換えます。

 

Hollywood Scoring Tools の PLAY の画面(楽器の枠ごとのパターン。EastWest 公式より)

 

1つのスコアには、Intro・Main A・Main B・Outro の4つのアレンジが入っていて、C1〜F1 の鍵盤で切り替えます。

G1 を押すと、最後の和音で止めて曲を終わらせられます。

 

鳴らした演奏は、MIDI のマークを Logic のトラックにドラッグすれば、楽器ごとに分かれた MIDI として取り出せます(EastWest 公式)。

 

Opusに入っているOrchestratorと何が違うのか

動画を見ながら、私は「やっていることは、和音に合わせて動くシーケンサーやアルペジエーターかな」と思いました。

結局、Opus に入っているオーケストラの道具と同じことに見えたのも正直なところです。

 

調べてみると、EastWest 公式のよくある質問に、まさにその違いが書かれていました。

Opus Edition に入っている Hollywood Orchestrator は、弦・金管・木管・打楽器の決まった枠に、決まった楽器だけを入れて使う作りです。

 

 

Hollywood Scoring Tools は、10個の枠のどれにでも、5つの世界の160以上の楽器を入れられます。

さらに、1つのスコアに4つのアレンジがあり、どのスコアも Orchestrator とは別に作られたものだそうです(EastWest 公式)。

 

つまり「同じことができる」というより、Orchestrator を大きく広げたものと考えるのが近そうです。

ちなみに、Sonuscore の The Score という音源の作りを引き継いでいて、楽器の多くを EastWest の Hollywood シリーズの録音に入れ替えたもの、とも説明されています。

 

気になっているのは、押さえた和音に対して、どこまで調(スケール)が守られるかです。

公式の説明には、押さえた音で演奏が決まるとはありますが、調から外れないかどうかまでは書かれていません。

 

ここは、実際に触るか、詳しいデモを見て確かめたいところです。

 

いつもの「弦・コーラス・金管」から抜け出すには

正直に言うと、私には今すぐ必要な音源ではありません。

それでも、夢やアイデアを膨らませることは大事だと思っています。

 

私の曲の作り方は、ほとんど決まっています。

ストリングスとコーラスを入れて、たまに金管、あとはパーカッションで、その枠から抜け出せないことがよくあります。

 

Hollywood Scoring Tools の World に入っている楽器の例(ニッケルハルパ。EastWest 公式より)

 

Hollywood Scoring Tools なら、出来合いのスコアに、自分では思いつかない楽器が入っています。

イメージと違う楽器をあえて入れてみることができるのは、面白いところです。

 

ボカロ曲のオケで、手間が減りそうなところ

ボカロ曲にオーケストラを入れるとき、私はフレーズを考えて、重ねていきます。

音色選びはほとんど決まっているので、そこはあまり時間がかかりません。

 

面倒なのは、細かいところです。

エクスプレッションの曲線を描いたり、本物の楽器らしく音を動かしたりするのは、かなり手間がかかります。

 

Hollywood Scoring Tools を使えば、この時間は縮められると思います。

全部を自分で作れるのが理想ですが、最近はドラムに UJAM、ギターに Ample のプリセットを使うことも多くなりました。

 

コードに合わせて少し変えることはあっても、プリセットのフレーズはほぼそのまま使っています。

オーケストラのフレーズも同じように借りてこられるなら、ありがたいです。

 

ただ、よくあるフレーズをそのまま入れても意味がないとも思っています。

大事なのは、ボカロの歌に合っていて、少し劇的に心を動かすオーケストラを付けることです。

 

出来合いのスコアは、そのための出発点として使うのがよさそうです。

 

容量は約103GB、乗り換えなら約3万1,000円

EastWest の音源は、とにかくデータの容量が大きいです。

私も Opus は、金管と木管をまだダウンロードしていません。

 

Hollywood Scoring Tools は、全部入れると約103GBあります(EastWest 公式)。

メモリは最低16GB、おすすめは32GB以上とされています。

 

Plugin Boutique の Hollywood Scoring Tools のページ(2026年10月30日時点で¥51,000)

 

値段は、Plugin Boutique で5万円台と、正直高いです。

ただ、Hollywood Orchestra Opus Edition・Hollywood Fantasy Orchestra・Sonuscore The Score のどれかを持っている人は、EastWest 公式で期間限定の乗り換え(クロスグレード)が使えます。

 

乗り換えの値段は、通常の $399 から $199(2026年10月30日時点の為替で約3万1,000円)です。

終わりの日付は、公式ページには書かれていませんでした。

 

私は Opus と Hollywood Fantasy Orchestra を持っているので、この乗り換えの対象です。

思いきり安く買えるなら、ちょっと買いたいと思っています。

 

EastWest は、サブスクの ComposerCloud+ にも Hollywood Scoring Tools が入ります。

サブスクと買い切りのどちらがいいかは、EastWestはサブスクと買い切り、どっち?にまとめています。

 

とても使ってみたい、でも今は優先するものが別

Hollywood Scoring Tools は、本当は欲しい音源です。

ただ、今の私には、もっと先に買いたいものがあります。

 

なので、今すぐには買わないつもりです。

乗り換えが思いきり安くなるときが来たら、そのときにまた考えます。

 

向いているのは、劇伴やシネマティックな曲が好きで、オーケストラのアレンジに時間がかかっている人です。

すでに Opus や Fantasy Orchestra を持っている人は、乗り換えで安く手に入るので、なおさら候補になると思います。

 

逆に、オーケストラの音源をまだ持っていない人は、まず1つ持つところからで十分です。

どれから選ぶかは、オーケストラ音源の選び方に書いています。

 

Opus を今どう使っているかは、こちらにまとめています。

Hollywood Orchestra Opusの使い方|楽器が多すぎて迷った私が、Categoryの列で探し、レガートを基本にキースイッチで奏法を変えるまで

 

Fantasy Orchestra の使い方はHollywood Fantasy Orchestraの使い方、EastWest のセールの来かたはEastWestのセールはいつ?にあります。

 

まとめ

Hollywood Scoring Tools は、作曲家が組んだスコアを選び、和音を押さえるだけでオーケストラを鳴らせる音源です。

Opus の Orchestrator よりも楽器と枠の自由がずっと大きく、いつもの編成から抜け出すきっかけになりそうでした。

 

劇伴が好きで、オーケストラのアレンジの手間を減らしたい人に。

EastWest Hollywood Scoring Tools を Plugin Boutique で見る →

 

まだオーケストラの音源を持っていない人に。

EastWest Hollywood Orchestra Opus Edition を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。